競合他社と戦わなくていいビジネス戦略「F」とは?

こんにちは。おおたか(Kuny)です。

昨日のメールで、「C」「P」「F」軸の話をしましたね。
正確にいうと「F」軸を説明する前で終わっちゃいました(汗)。

 

前回の内容をざっくりまとめると、世の中の多様なビジネスはすべからく3つのカテゴリに分類されます。

「C」軸:コンビニ(便利)を提供するビジネス。
価格も品質も「それなり」。
(例)吉野家やマクドナルドなどのチェーン店

「P」軸:プロフェショナルで高品質を提供するビジネス。
市場価格の5~10倍もの価格がつけられる理由は「こだわり」。
(例)ルイヴィトンやロレックスなどのネームバリューのあるブランド

「C」軸でビジネスを展開している一人社長やスモールビジネスの方が「ゆるガチ」(ゆるやかに働いてガッチリ稼ぐスタイル)に舵を切るためには、軸をシフトする必要があります。

それが「F」軸へのシフトです。

 

★ゆるやかに働きガッチリ稼げる「F」軸とは

「F」軸のFとは、「フレンドリー」を指します。
”親しみやすさ”とか、”友好的”、”好意的である”さまを意味する言葉です。

 

「C」軸のビジネスモデルは便利でそれなりのサービスをそれなりの価格(低価格)で提供します。

便利で使い勝手がいいので、お客さんが利用しやすいという利点がありますが、デメリットは競争相手が多いこと。
便利でそれなりのサービスをそれなりの価格路線で提供しつづけるには企業の体力がいるので、本来、大企業向けのビジネスモデルです。

つまり、同じようなことを一人社長さんやスモールビジネスの経営者が行なうと、価格競争に巻き込まれてビジネスが疲弊してしまいます。

 

「C」軸でラットレース状態にあえいでいる一人社長さんの解決策は「F」軸にシフトすること。

そう。フレンドリーになりましょう!
と、これだけではなんのこっちゃ?ですよね(笑)。

 

一つたとえ話をします。

あるお屋敷に、マスター(主人)と3人のサーバント(お手伝いさん)が住んでいました。
3人のお手伝いさん(Aさん、Bさん、Cさんとします)は、ご主人の身の回りのお世話をします。
AさんもBさんもCさんも、雇用条件はまったく同じです。

 

あるとき主人が、Aさんに頼みごとをします。

「Aさん、明日の仕事に必要な〇〇を揃えておいて」
「はい。ご主人さま、承知いたしました」

Aさんは、主人が頼まれた通り〇〇を用意しておきました。

 

またあるとき、主人がBさんに頼みごとをします。

「Bさん、明日の仕事に必要な〇〇を揃えておいて」
「はい、ご主人さま、承知いたしました」

Bさんは、主人が頼まれた通り〇〇を用意しておきました。

 

ご主人が、AさんやBさんに頼んだようにCさんにも頼みごとをしました。

「Cさん、明日の仕事に必要な〇〇を揃えておいて」
「はい。ご主人、承知いたしました」

Cさんは、主人が頼まれた通り〇〇を用意しておきました。
そのうえで、主人にある提案をします。

「明日の天候は午後から下り坂のようです。念のため折りたたみ傘もご用意してもよろしいでしょうか?」
「午後から雨なのか、知らなかった。そうしてくれると助かるよ」

天気のことまで気が回らなかった主人は、Cさんは気が利くな、と心の中で思いました。

 

翌日、午後から雨が降り出してきました。

思ったより強い雨で濡れてしまったカバンの中身を主人が心配していると、カバンの中からタオルが出てきました。
さらに、資料〇〇は雨に濡れないようにさりげなくビニール袋に入れられ保護されているのに気づくのです。

Cさんがご主人の仕事が円滑にいくことを気遣って、頼まれたこと以上のことをしていたんですね。

ご主人は感激しました。
Cさんの気遣いのおかげもあり、仕事はうまく行きました。

 

AさんもBさんもCさんも、雇用条件はまったく同じ。

しかし、Cさんだけはご主人の「求めるものの先」まで考えて、ご主人のためになることを見越した判断や提案をさりげなくしてくれるのです。

 

いつしかご主人はCさんにさまざまな依頼をするようになり、Cさんの待遇もアップ。

Aさん、Bさんの3人を雇用しているより、Cさん一人を高待遇で雇ったほうがずっと良いと、ご主人はCさんだけを雇用することにしました。
以前よりずっと高待遇で、Cさんは以前より働きやすくなり、ご主人との信頼関係もさらに良いものになりました。

この話のCさんがまさに「F」軸、フレンドリーの姿勢です。

 

★目の前の人のために何ができるかを考える「F」軸の在り方

「C」軸が「それなり」のサービス。
「P」軸が「こだわり」のサービス。

では「F」軸は?
「いたわり」のサービスです。

 

相手のために、どれだけ心を尽くせるか。
相手の立場になって、かつ自己犠牲感なく、どれだけ手を貸せるか。

この姿勢をビジネスでやることで「C」軸から「F」軸へシフトできます。

 

さっきのCさんの例でいくと・・・
ご主人の立場になって、ちょっと想像してみてください。

AさんもBさんもCさんも、雇用条件はまったく同じ。
でも、Cさんは自分の「求めるものの先」まで考えて、”ご主人のためになること”を想像し、心を尽くした判断や提案をさりげなくしてくれるなら・・・

Aさん、Bさんの人件費を減らして、Cさん一人いれば、AさんBさんがいなくてもいろいろうまくいくし、気持ちよく仕事ができるな、となる。
Cさんみたいに自分のことを考えてくれてよくやってくれるなら、単価を上げてでもお願いしたくなる。

そのかわり、AさんとBさんの分の人件費を減らす。
そしてCさんの単価が上がります。

 

Cさんの人件費は単価を上げることで「コンビニ(便利)」よりは高くなりますが、それなりのサービス(=コンビニ的な安価な便利さ)を提供していたAさん、Bさんではなく
「いたわり」のF軸なサービスを発揮していたCさんが選ばれるわけです。

「Cさん、他より高くてもあなたにやってほしい」と。

 

「F」軸へのシフトをすることで、単価が上がり(=豊かになり)、似たようなサービスがあっても「あなたがいい」と信頼によって選ばれる関係性が生まれる。

「C」軸の「それなり」サービスがちまたにあふれるなかで競合他社と、しかも大手企業と戦って疲弊することなく、自分らしい働き方で豊かになれる。

これが「ゆるガチ」マインドへの一歩です。

 

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おおたか(Kuny)

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